東京電力柏崎刈羽原子力発電所見学
日時:平成15年7月16日(水)午後1時〜午後5時
見学者:原田先生、末松、ほか発変電工学、核エネルギー工学受講学生42名
見学場所:サービスホール、6号炉炉心、中央制御室、タービン室
参照:東京電力
1 炉心10メートル上
2 中央制御室
3 タービン室
4 東電への質問
Q1. シュラウドへのひび割れの原因と、今後の情報公開について、
A1. 溶接時の残留応力と思われる。表面を削った場合、ひびは入っていない。いままで法律でこのような事項の報告義務はなかったため報告しなかった。ただ、完全に安全であると断言もしていない。法律が改正されて報告義務が出来たので、今後は公開する。
Q2. 夜間電力を原発でカバーできているため、今後原発の新規増設は考えていないのか
A2. 6-7号機は負荷追従運転可能な設計がなされている。これが認められれば原発を増設するメリットが出てくるため、増設したい。
Q3. プールサーマルは?
A3. 現在計画を棚上げしている。信頼回復が先である。
Q4. なぜBWRを採用したのか
A4. BWRは蒸気が炉内で発生し、冷却水量変化により蒸気量の調節が出来、このボイド係数により原子炉の出力を可変出来る。この制御性の良さを買った。タービン室での被爆は、他の要因で相殺できると考えた。現在BWRの従業員の被爆量は、PWRのそれより低く押さえられている。
Q5. 使用済み核燃料プール内の使用済み核燃料集合体は、新品より黒っぽく見えるのはなぜか。また、このプール内で臨界に達する可能性はないのか。
A5. 配管内部で発生する鉄の錆が付着することにより使用後は色が付いて見える。また、ラックの間隔が広く、プール内で臨界に達することはないように設計している。
Q6. 廃棄物の放射能を低くすることは出来ないか
A6. ある種の粒子ビームで核反応させて放射能を減らす研究が行われている。ただ、商用原子炉では、経済性の面から、おこなわれないだろう。
質疑応答の時間は、予定の10分を大幅に上回る40分も行っていただきました。石川さん、小林さん、中野さんに感謝いたします。