最後の授業の後、授業に対する無記名のアンケートを行いました。回答数19人、5点満点で5が最良、1が最悪。
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内容の選択は適切だったか |
内容は予想通りだったか |
説明はわかりやすかったか |
レポートの内容 |
板書 |
ためになったか |
面白かったか |
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1:不適切 5:適切 |
1:期待はずれ 5:期待通り |
1:悪い 5:良い |
1:難しい 5簡単 |
1:悪い 5:良い |
1:ならない 5:なった |
1:つまらない 5:おもしろい |
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平均 |
4.4 |
3.7 |
3.9 |
2.9 |
2.8 |
4.3 |
4.2 |
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標準偏差 |
0.8 |
0.7 |
1.0 |
0.7 |
0.9 |
0.7 |
0.8 |
その他の意見
縦長教室で、後ろから見にくい(3人)ダイナミックな板書しろ(1人)
善処します。
仮定する順番がとびとびになってわかりずらい、その日になにやったかわかりずらいことがあった(1人)、式の導出説明不足(1人)、式の導出はレポートにしろ(1人)
これは完全に私の説明不足です。煩雑な式の導出をレポートで解かせることは、拡散方程式の導出時に一度行いましたが、今後はもう少し増やします。
時間に間に合わせようとして無理したことがあった、講義の終わりの方で説明が適当になることがあった(1人)
時間配分を間違えたときです。拡散方程式の時だったと思います。よく見られています。
これからためになるだろう(1人)
そうなって欲しい反面、原子力産業に関わらない人が、臨界の知識を必要とする場面に出くわさなければ良いなとも思うため、複雑な心境です。
現実問題はテストと違って面白い(2人)、事実を検証するのが面白かった(1人)
臨界方程式を導出した後に、JCOの臨界事故がなぜ起きたかを、簡略化した裸の原子炉モデルを仮定して解析してもらったレポートのことを差していると思います。これは、自分でもうまくいったと思っているので、この様な感想が複数の人から聞けて大変うれしいです。
調べてもレポートかけない(1人)、調べものが多かったため難易度の判断しづらい(1人)
レポートでは、数式を解くことや、式に数値を代入することよりも、頭を使って文章を書いたり、調べたりしてもらう意図で出題しました。よって、いくつかのレポート課題を仕上げるのは大変だったと思いますが、これは意図的にやったことです。
理解できないことはわからないが、理解できたことはためになった(1人)
あたりまえのようですが、これ、うれしいです。大変率直な人の意見だと思います。さらに、講義の内容のいくつかが、わたしの意図通り正確に伝わったようです。
講義後の見学理解に役立った(2人)
柏崎刈羽の東電原子力発電所見学のことです。何度も行ったことあるから行きたくないとの意見を言ってくれた人もいたのですが、やって良かったです。アンケート時には行きたくないと言ってたた人も、見学後の感想文の中では大きな感銘を受けた人もいました。原子炉の臨界方程式が終わった後に見学したのも、良かったのではないかと思います。東電のご協力が得られる限り、今後も続けたいと思います。
同じ内容のアンケートを、半年前の講義で行った、プラズマ物性工学と比較すると、レポートの内容で0.7点低くなりました。これは、プラズマより、原子炉理論の方がわたしの理解が深く、より高度な内容を要求したことが理由なのではないかと思います。一方、板書も、0.6点下がりました。これは、原子炉理論の方が、より論理の厳密さが必要なのに、わたしの説明が十分準備されていないため起こったのだと思います。仮定していない変数を使ってしまって後から定義し直したり、そんなことのために混乱を招いたのだと思います。
逆に、内容の期待通りさで0.4、おもしろさで0.4点評価高くなりました。前任の先生の講義とは、内容を大きく変えたうえ、本講義の内容はわたしが大学院の講義で習った後一度も復習したことのないものであったため、うまく伝わるか自信なかったのですが、この結果に少し安堵しています。
ほとんどの説明は全くごまかさなかったのですが、時間の関係でフェルミの年齢方程式を取り扱えませんでした。そこだけ結果を説明無しに使ったのですが、この点に引っかかった人はいなかったようで、安心しました。(式の形が同じなので、すんなり飲み込めたのでしょう)
JCOの臨界事故がどうして起きたかを探ると言うことを、講義当初から講義のテーマとして言っていました。あの事故がどうして起こり、どうして沈静化したかが、本講義で導出した臨界方程式で理解することができたため、内容が身近で面白かったと言ってくれた人がいたのではないかと思います。
その他意見がある人は、こちらまでメールで教えて下さい。来年度の講義の参考にします。