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名前と所属


河原成元 事業推進者:河原 成元(Kawahara Seiichi)

Profile:
1992年 東京農工大学工学部 助手
1996年 米国Akron大学高分子科学科 客員研究員
1998年 長岡技術科学大学工学部 助教授
2007年 長岡技術科学大学 工学部 物質・材料系 准教授

2000年 文部科学省産学官連携イノベーション創出事業費補助金
        「恒久的炭素循環のための天然ゴムの利用」 研究代表者
2006年 文部科学省特別教育研究経費
        「アジア地域におけるグリーンポリマー炭素循環研究創出事業」 研究代表者

研究内容

天然高分子の構造と物性、天然高分子を原料とするグリーンプロダクトの創製などに関する有機材料工学の研究に従事している。ゴムの樹から産出される天然ゴムを化石燃料代替原料として機能性有機材料を合成する研究は世界から注目されるオンリー・ワンであり、天然ゴムを精製することによる工業原料化、精製天然ゴムを原料とするイオン電池・燃料電池用高分子電解質膜やポリオレフィンエラストマーなどの合成を検討している。特に、ナノマトリックス構造を新規ナノ相分離構造として提案し、ゴムおよび高分子の構造と物性の分野で研究を先導している。  その成果は、文部科学省産学官連携イノベーション創出事業費補助金「恒久的炭素循環のための天然ゴムの利用」(平成12〜14年)における世界の天然ゴム研究の中心者としての研究代表者、文部科学省特別教育研究経費「アジア地域におけるグリーンポリマー炭素循環研究創出事業」(平成19〜22年)における天然ゴムを原料とするグリーンプロダクト生産の第一人者としての研究代表者に繋がっている。現在、タイ、マレーシアおよびベトナムの6大学、3研究機関、10企業と共同で、@天然ゴムを高純度に精製することによる化石燃料代替化、A精製天然ゴムを原料とするグリーンプロダクト生産、B精製天然ゴムを原料とするエネルギー生産、Cアレルギーフリーゴム薄膜製品の生産に取り組んでいる。 2007年8月にはこのようなネットワークを基に、日本ゴム協会とタイ高分子学会による第1回日-タイエラストマージョイントシンポジウムを主催した。さらに、河原成元は2002年度から発足した日本ゴム協会「新世代エラストマー技術研究分科会」の主査としてゴム材料・製品に関する次世代技術開発を検討している。5大学、35企業が共同で天然ゴムを原料とする新世代エラストマーの合成に取り組んでいる。

 

河原成元

図1 天然ゴムのナノマトリックス構造の3次元イメージ

教育

天然ゴムの科学と技術に関する研究を通じて、グリーンプロダクト生産に深い造詣を持つ研究者・技術者を育ててきた。外国人留学生を積極的に受け入れ、研究室では英語でディスカッションを行う雰囲気を常に作ってきた。その結果、大学院学生は、博士課程に限らず修士課程の学生も積極的に海外で行われる国際会議で発表するようになり、過去3年間で3名の学生が国際会議でベストポスター賞を受賞し、1名が学会誌の優秀論文賞を受賞している。過去5年間で3名の課程博士を輩出し、うち1名はタイ王国大学教員となっている(タイ王国でベスト博士論文賞受賞)。また、現在6名が博士課程に在籍している。