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独自電源をコア技術としたセラミックスのナノプロセス開発と環境・エネルギー・生体分野への実用化

 Design of the Nanoprocessing with New Electric Power Supply and Its Application for the Eco-Ceramics, Energy-Ceramics and Bio-Ceramics  

名前と所属


中山忠親 事業推進者:中山 忠親(Nakayama Tadachika)

学歴:
1990年 千葉県立 千葉東高校 卒業
1995年 大阪府立大学 工学部 金属工学科 卒業
1997年 大阪府立大学 大学院 工学研究科 物質系専攻 博士前期課程修了
2000年 大阪大学 大学院 工学研究科 物質化学専攻 博士後期課程修了 (博士(工学))
職 歴:
2000年 大阪大学 産業科学研究所 助手
2005年 本学 極限エネルギー密度工学研究センター 助手
2008年 本学 電気系 准教授
2009年 本学 教育方法開発センター(兼務)
2010年 英国 ヨーク大学 物理学科 客員研究員(兼任)

研究テーマ

 ナノプロセスの開発と環境・生体・エネルギー分野への展開
長岡は、火焔式土器の発掘によって知られているように、古代からセラミックスになじみの深い地域です。本学には多くのセラミックス研究者が活躍 しており、当該分野において本学は世界的な研究拠点の一つとして認知されています。  本研究グループにおいても、セラミックスのプロセス開発、微細構造解析、機能評価の一連の流れについて研究を行っております。その研究内容は多岐に渡り、例えば極限環境下で利用する構造セラミックスや、太陽電池および燃料電池などのエネルギー変換セラミックス、ポリマーとセラミックスの長所を兼備するナノコンポジットなどについて取り組んでいます。

研究内容

ナノ秒パルス電場におけるセラミックス異方構造フィラーの配向制御プロセス開発
 スマートフォンやネットブックなど、超小型携帯端末においては、耐衝撃性、放熱性、絶縁性に優れ、軽量な部材が多く使用されています。これらの特性は互いに相反するものであり、単一の物質ではこれを実現することは出来ません。本研究室においては、熱伝導に異方性を有する高結晶性の窒化ホウ素ナノシートの合成に成功しており、この材料をポリマー中に巧みに配置することにより、この相反する特性を発現させています。(図1参照)  また、本研究室において独自に開発されたナノ秒パルス電源を用いることで、局所的で効率的な電場配向装置を自作し、この装置によってポリマー中のフィラーの配向度を制御しています。 (Journal of the Ceramic Society of Japan, vol.118 (2010) pp.66-69, Express Letter)

ナノインプリント法によるセラミックスへの人工微細構造付与
 シリコンデバイスなどの電子デバイスにおいては、フォトリソグラフィーや電子ビームリソグラフィなどの手法によって、ナノオーダーの微細構造付与が実用化しています。これに対し、セラミックス焼結体においては、コスト面の問題などからそのような微細構造付与についての事業展開が妨げられてきました。本研究グループにおいては、セラミックス焼結体表面にナノレベルの人工微細構造を付与するために、ブルーレイディスクのピットの製造方法であるナノインプリント法を応用し、その具現化に成功しています。(図2参照) (Journal of the Ceramic Society of Japan, vol.117 (2009) pp.534-536, Express Letter)

 

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図1,ナノ秒パルス電場によるナノシート配向制御例

図2,ナノインプリント法によるセラミックス焼結体表面への微細構造付与