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次世代超耐熱マグネシウム合金の開発とエンジン部品適用を目指したプロセスの最適化

名前と所属


高橋優信 平光 康裕
教育研究支援員 研究アドミニストレータ

最終学歴:
2004年 東北大学修士課程修了(材料加工プロセス学専攻)
職歴:
2004年 ヤマハ発動機株式会社入社

背景・目的

低濃度有機性廃水を対象とした省エネルギー型排水処理システムの実用化に関する研究
 マグネシウムは比重がアルミニウムの2/3であり、材料置換による軽量化を担う次世代金属である。
  近年、輸送機器の軽量化ニーズの高まりとともに、性質の異なる数種類のマグネシウム合金が開発され強度、耐食性、コストとのバランスに合ったマグネシウム合金が既に多くの製品に採用されている。
  耐熱系について言えば、カルシウムや希土類元素を合金に添加することで150℃まで使用可能なマグネシウム合金が開発され、シリンダーブロック、オイルパンといった部品が量産されている。
  最近の研究では、LPSO相の発現により150℃以上でアルミニウム合金に匹敵する機械的性質を達成したとの報告があるが、 その多くは特殊なプロセスを必要とするため、量産性は低い。
  本研究では、量産可能な製造プロセスで150℃以上となるアルミニウム合金製エンジン部品に置換可能な高い高温特性の次世代超耐熱マグネシウム合金を開発する。

研究内容

研究内容1:組織微細化効果のある成分元素の添加量の変化に伴う組織変化と強度との関連性
 マグネシウム合金は組織が微細なほど、機械的性質が向上することが分かっている。
 また合金成分として添加することで組織微細化効果のある元素もいくつか明らかになっている。
 そこで添加成分元素とその添加量が組織へ及ぼす影響と強度との関連性について明らかにする。

研究内容2:冷却速度を変化させた場合の組織と強度との関係の定量的評価
 一般的に金属は冷却速度を早くすることでより微細な組織が得られる。
 したがって、マグネシウム合金についても冷却速度を変化させた場合、組織へ及ぼす影響と強度との関係について明らかにする。

 

図2 冷却速度の影響を調査に用いる段付銅製金型の概略図