教育アドミニストレータ:本間 隆行(Honma Takayuki) |
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所属: 電気系 高田・岡元研究室
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窒化アルミニウム(AlN)は天然には存在しない人工鉱物である。熱伝導率が高いこと、シリコンに近い熱膨張係数、電気絶縁性が高いことから、パワーデバイスや高出力発光素子の放熱基板として応用されている。また、6.2 eVのワイドバンドギャップを有しており、紫外・可視・近赤外領域では光を吸収しないため、高い透光性を付与したAlNセラミックスはメタルハライドランプの放電管としての応用が期待されている。高い透光性と高熱伝導性の両方を兼ね備えたAlNセラミックスの作製を目的としている。
図1に一般的なガラスと作製した透光性AlNセラミックスの写真を示す。透光性AlNセラミックスの破断面を電子顕微鏡にて観察した結果を図2に示す。高い透光性を実現するためには、微細構造の制御(気孔や不純物の排除など)や光吸収の要因となる格子欠陥の低減を行う必要がある。本研究では、焼結助剤や焼成条件の検討およびルミネッセンスを用いた格子欠陥の解析を行っている。
図1 ガラスと透光性AlNセラミックス |
図2 AlNセラミックスの微細構造 |